中部電力と中部大學(xué)（愛(ài)知県春日井市）は2018年4月、風(fēng)力発電所の風(fēng)車への落雷を高精度で検出できる新型落雷検出裝置を共同開(kāi)発したと発表した。構(gòu)造が単純かつ設(shè)置が容易で、精度と低コストを両立したという。2018年6月から昭電（東京都墨田區(qū)）が販売を行う。
風(fēng)車に落雷した場(chǎng)合、落雷の多い地域では、安全確保のため風(fēng)車を自動(dòng)停止させることが義務(wù)付けられている。このため、風(fēng)車には落雷検出裝置を取り付けているが、近隣への落雷でも動(dòng)作する例が多く、風(fēng)車の稼働率を低下し、経済性を損なう要因の1つになっている。
現(xiàn)在、高精度な検出裝置として、風(fēng)車タワー基部の全周を囲うように中空型のコイル（ロゴスキーコイル）を設(shè)置し、雷電流によって発生した磁界によってコイルに流れた誘導(dǎo)電流を検知する方式であるロゴスキーコイル型の裝置が知られている。だが、高価であり導(dǎo)入が進(jìn)んでいない狀況だという。また、従來(lái)の磁界センサーを用いた落雷検出裝置は、風(fēng)車タワー1基に、1個(gè)の磁界センサーを設(shè)置するもので、コストは安く抑えられるが、近隣への落雷を誤検出することがあった。
今回開(kāi)発した裝置は、風(fēng)車に3個(gè)の磁界で構(gòu)成する磁界センサーを取り付けることで、落雷により発生する磁界の大きさと方向から、落雷があった風(fēng)車を高精度に特定する。落雷の誤検出が少なく、風(fēng)車の不要な停止を避けることができ、経済性を高める。2017年10月～2018年3月まで実際の風(fēng)車を用いたフィールド試験を?qū)g施した結(jié)果、8回中8回の落雷に対して正しく動(dòng)作することを確認(rèn)したという。
磁界センサーと落雷検出部を取り付けた様子 出典：中部電力
価格はロゴスキーコイル型と比べおよそ3分の1から10分の1のコストで設(shè)置ができる。構(gòu)造が単純なため設(shè)置が容易で、既に運(yùn)転中の風(fēng)力発電所にも取り付け可能だ。さらに、設(shè)備を船で巡回するため、點(diǎn)検に時(shí)間を要する洋上風(fēng)力発電についても、落雷検出により、點(diǎn)検すべき風(fēng)車が事前に特定できるため、點(diǎn)検時(shí)間を削減できる。
同裝置の磁界センサーと落雷検出部の外徑寸法（接続コネクター部を除く）は検出部が190×100.5×280mm（ミリメートル）、判定部が280×100.5×280mm。
